「自炊者」の中断の原因でもある最近のバタバタの一つに、珍しくがっつりの執筆仕事に取り組んでいることがある。自分が書くべき文字数としては、たぶん3万字程度でめちゃ多いわけではないのだけれど、自分がよくやるいわゆるロングインタビュー記事ではなく、たくさん文献を読んだりいろいろな人にヒアリングをしたりして、その調査結果を提言としてまとめていくタイプのもの。今年に入ってから、リサーチやヒアリングを地道に進めていたのだけれど、ここ1〜2週間はついに執筆佳境に。とはいえ他の編集系仕事や取材、打ち合わせもあり、平日の日中はそこまで執筆時間が取れないので、基本的には平日朝と休日を執筆に充てることに。最近、ほとんどが編集仕事ばかりで、ここまで重い執筆仕事はほとんどしていなかったのだけれど、なんというか、やはり執筆というのは長距離走だなと痛感。そもそも、とある先輩も言っていたけれど、人間、一日に読める量と書ける量には上限がある。だから、朝イチのできるだけHPもMPもあるうちに、できる限り書き進める。そして、自分は何周も推敲を重ねるタイプなので、まずはラフにでも文章をつくり切ってしまうことが重要。でも、ここが本当にしんどい。自分が筆者として、しかも新たな提案をしていくようなテキストだと、いつも以上に緊張感も大きい。しかも昼過ぎから夜はMP的にも他の仕事の兼ね合い的にも、執筆とは別の仕事をしなきゃいけない。だから、まいにち午前中にコツコツと進めていくのが最適解になる。とはいえお尻もかなり詰まっているので、できる限り進捗は生みたい、という葛藤。編集ばかりやっている中でふだんはなかなか感じないけれど、執筆ってこんなに苦しいんだと改めて体感し、書き手の方々への敬意は増すばかり。でも、執筆でしか得られない快楽があるのもたしか。筆が乗っているとき、書き上げたときの感覚は、編集ではなかなか得られない。まぁうだうだ言わず、やるしかないのだけれど、なかなかふだんは感じられない感覚なので、ここに書き残しておきたい。今こそ、ライティングの哲学を読み返したい気持ち。