Masaki Koike's blog

編集などを生業としています。モヤモヤの吐き出し、触れたものやつくったものの所感の備忘録など。

識者だって普通の人間

今週も嵐のように過ぎ去っていった。

 

いまは比較的余裕がある時期なので、腰を落ち着けて本を読んだり、これからやっていきたい仕事のことを考えたりする時間が、ある程度は取れている。とはいえ油断するとまたすぐ繁忙期が来るので、今週いっぱいくらいで、これからのことを考えるのは一旦仮終了させ、実際にインプットやアウトプットに手を動かすフェーズに移行させたい。もちろん、並行して仕事はたくさんやっている。これはあくまでも、自発的な企画や、「緊急性はないけれど、自分にとって大事な仕事」の話。

 

そんなこんなで、今週も基本的には粛々と取材や制作を進めていた。とある非公開イベントの1日取材があって、一線級のクリエイターの方々の議論や思索を一日浴びていたのだが、いい意味で「この人たちも普通の人間なんだ」と思えてよかった。メディア側の人間として自戒も込めてだが、メディアに出てくる識者は、何やらパンピーとはまったく違う、別の生き物のような見せ方をされがちだ。もちろん、何かしらの秀でた能力や実績があることはたしかだが、その人の全体性に鑑みると、そんなものは一側面でしかない。やはりしっかり生身の人間として取材すると、識者の人間としての多面性が見えてきて、この人たちも自分と同じように多面的で、色々あるのだということが伝わってくる。メディア側の人間として、それをいかにしてそのまま(もちろん原理的に100%は不可能だとわかったうえで)伝えるかというのは、大きな宿題だと感じた。

 

今週は7月頃から作っていたこの記事がリリースされた。お二人の著作は、一読者としても大きな影響を受けてきたので、感慨深かった。なんというか、肩肘張らずに自然体で、スムーズに企画を実現していくことの大事さがよくわかった。ウェブ上で受ける印象とまったく異なり、お二人共とても物腰が柔らかく、丁寧にコミュニケーションしてくださっていたのが印象的。記事の反響もとてもよかったようで何より。一ノ瀬さんはほぼ同年代、自分も頑張らねば。

exp-d.com

 

明日は初めて、テレビドラマ関係のインタビュー。自分にとってテレビドラマは趣味でしかないし、体系的な知識もまったくないのだが、総合誌的なメディアの企画なので、その素人性を最大限に活かして、楽しんでこようと思う。